日本マイクロソフトに興味のある大学生・大学院生へ! サポートエンジニアインターン

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初めまして!日本マイクロソフト Azure PaaS サポートチームで一か月インターンをしている稲垣沙耶と申します。チームに配属されてから 4 週間が経過しました。
フルリモートで実施するインターンということもあり、参加前には不安に思っていたことがたくさんありました。

  • オンラインで一人で働くのが不安…
  • 自分にできるのか不安…
  • 研究や部活動、就職活動、留学など他の活動との両立が心配…
    等々。

現在は、本当に参加して良かったと思っています。
本記事では、インターンの様子を紹介します。 マイクロソフトの選考を受ける方や、インターンに参加しようか迷っている方の参考になれば幸いです。

目次
インターンシップの流れ
Azure PaaS チームについて
インターン中に行ったこと
ある日のスケジュール
オンライン業務の Tips
インターンシップで得られたもの
最後に

インターンシップの流れ

日本マイクロソフトの 2021 年のサマーインターンは 8 月の中旬から 7 週間行われました。 インターンシップ全体の流れは、他の職種も含めて同じです。2 週目からそれぞれチームに配属され、業務に取り組み、 6 週目の最後にその内容をプレゼンすることになります。
それぞれがチームに配属されて業務を行いますが、インターン生同士で交流する機会も多くありました!

  実施内容
1 週目 Intern Learning week: インターン生全員で社員の方のお話を聞いて、マイクロソフトのカルチャーやテクノロジー・ビジネスについて学びました。
2 週目 各チームに配属されました。この週はセットアップや製品の勉強、チームの方との 1 on 1 を主に行っていました。
3~5 週目 チームで業務に取り組みました。
6 週目 この週の最後にインターンで行ったことをプレゼンする発表会があります。
7 週目 発表会で選出された人はマイクロソフトの経営陣の前でプレゼンを行うことができます。

Customer Service & Support(CSS) Azure PaaS チームについて

CSS はマイクロソフトのサポートエンジニアが所属する組織です。担当製品ごとにチームが分かれており、私は 2 週目から Azure PaaS チームに配属されてインターンを行いました。

Azure には 300 を超えるサービスがあります。 PaaS チームは、その中でも、 Web アプリを稼働させるための基盤やクラウドアプリケーション向けのストレージ基板など、開発者が簡単にクラウド上でアプリケーションを構築・稼働するための基盤となる製品を扱っています。(App Service, Blob Storage, Azure Resource Manager, Batch, Azure Service Fabric 等)   

PaaS チームのエンジニアは PaaS 製品に関する知識・技術力を持ち、お客様( 製品を利用している企業の方等) に対して、トラブル対応やシステム構築の支援を行っています。
日々の相談会やチャットツールなどで質問をしたり、情報を共有したりする仕組みがあり、チームで仕事に取り組む文化が根付いていることを毎日感じました。
サポートエンジニアという仕事では、ただ単に技術的な質問に回答することにとどまりません。しっかりと、お客様の実現したいことを理解して、お客様が本当に実施したいことを実現できるように的確に必要な情報をお伝えすることで、お客様からの信頼を獲得することを目指しています。また、お客様の満足度を向上させることで、製品を継続して利用していただけることに繋がり、マイクロソフトにも貢献することのできる仕事だと感じました。

インターン中に行ったこと

問い合わせ対応

PaaS チームのメインの業務である問い合わせ対応に取り組みました。
初めの 1~2 週目は、製品に関する勉強を行い、製品対応ができることを認定する試験を受けました。
2 週目の後半から実際の対応を基に作成した模擬問い合わせ対応を通して、業務の流れを理解しました。
その後、実際のお客様からの問い合わせに対して、検証等を行いながら解決策を提示する対応を行いました。 チャットツールやミーティングで先輩方から教えていただきながら回答を作成し、回答送信前にはレビューをして頂いて、回答を送信することができました。回答に書く情報についてアドバイスをいただきながら行っていましたが、質問内容から求められていることを理解して、適切な情報をわかりやすく伝えることに苦労しました。また、実際に自分の名前でメールを送る際にはドキドキしました。

対応する問い合わせは多種多様ですが、その一例を紹介します。

お問い合わせ対応の例

お問い合わせ内容例
API Management に対してHTTPリクエストを行った際にエラーが発生しました。その原因と解決方法を教えていただけますでしょうか。

対応例
Azureの基盤で記録されているログを調査し、API Managementを構成する仮想マシンに更新が掛かっており、その間受け付けたリクエストに対しては正常に応答できなかったことが原因だと判明。複数インスタンスを有するプランにアップグレードすることで解決できる旨をお客様に報告した。

このように、ログを確認したり、問題が自分の環境でも発生させられないか検証を行ったりして原因を特定し、解決方法を提案します。

1 on 1

毎日 1~3 人の方に 1 on 1 をお願いし、様々なお話を伺いました。すべての方が快く 1 on 1 を受け入れてくださり、配属されてから 4 週間で 30 人以上の方とお話をさせていただきました。 趣味のお話からサポートエンジニアの大変さや楽しいこと、技術力を身につける方法、就職・転職活動の取り組み方、他の会社とマイクロソフトの違いなど, 非常に興味深いお話をたくさん伺うことができ、素晴らしい機会をいただいたな…と毎日感動していました。 この経験は自分の将来について考えるうえで大きな糧になると思います。

問い合わせ対応勉強会

PaaS チームに来ているもう一人のインターン生と一緒に勉強会を行っています。 問い合わせ対応を行う際に、どうすれば「迅速・丁寧・的確」な対応ができるのかわからず苦戦しているため、今までの問い合わせ履歴の中からお客様の評価が高かったものを分析して、どの点が高評価に繋がったのか、そのような対応をするにはどうすればよいのかについて考えました。 勉強会で気づいた点をまとめ、お客様の真意を読み取るための見方等を今後入社する方々や未来のインターン生向けにアウトプットすることを目指しています。

ブログ執筆

サマーインターンの様子と CSS の業務について、記事を執筆しています。大学生・大学院生に対し、サポートエンジニアのお仕事内容やマイクロソフトのインターンの内容について少しでも知ってもらえれば、と考えて執筆しています。

インターン生の健康を促進するプロジェクト

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マイクロソフトのインターン生で、インターンをより充実させるためのプロジェクトを行っています。私は Well-being を促進するチームに所属していました。インターン生に息抜きの場を提供して、元気に過ごしてもらうために、健康を保つための情報を乗せたニュースレターを発行したり、インターン生が悩みを話す場を提供したりしていました。
画像は同期のインターン生が作ってくれたニュースレターの表紙です。自宅でできる軽い運動やリラックスできるアロマやコーヒー、ごはん等を紹介する記事を毎週発行していました。

ある日のスケジュール

一日のスケジュール例を紹介します。

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オンライン業務の Tips

オンラインで業務を行う際には、すぐに質問ができなかったり、関係性が構築しづらいため必要なことがあったときにしか連絡しなくなり、孤立しやすいなど、オンライン特有の難しさがあると思います。
インターンシップに参加する前、オンラインで業務を行うことは大きな不安材料の一つでした。しかし、 PaaS チームではオンラインでの業務を円滑に進めるために様々な取り組みがなされており、そのおかげで安心して業務を進めることができました。その取り組みの一部を紹介します。

  • 朝の 1 on 1
    出勤後すぐにメンターの方との 1 on 1を行い、その日の予定を確認したり、疑問点やこれからやること、困っていることについて相談していました。
    その日の予定と目標が明確になるため、迷わず業務に取り組むことができました。また、雑談のように、率直に困っていることを話してアドバイスを頂けたり、前日に行ったことを話す過程で考えを整理することができたりと、とても助けになりました。

  • 朝会
    毎朝、業務についての相談や雑談等をするための任意参加の朝会が開かれています。アメリカで勤務する日本人の CSS の方々(夜間の時間の日本からの問い合わせに対応している方)も参加していることが多いです。 このような機会が毎日あることでテレワークにおける孤独感が解消されていました。

  • Coffee break
    お喋りする会です。目的は朝会と同様ですが、チーム内以外に、複数チームでの交流やインターン生同士などさまざまなメンバーでの Coffee break がありました。 あまり関わる機会のない方々とも気軽に話すことができ、楽しかったです。

  • インターン生専用の teams チャンネル
    インターン生が何でもコメントしていいチャンネルで、作業が終わったときや伝えたいことがあったときなどにコメントしていました。 インターン生との活動の報告や何かしらの作業が終了したときなど、わざわざ連絡することもない内容をつぶやくことで状況を知ってもらいやすくなりました。 teams.PNG

  • 相談会
    対応の方針や、わからないこと、困ったことについて毎日相談する時間です。 4~5 人程度の相談しやすい人数で構成されていて、様々な経験値の方がいるため質問すると誰かしらが解決方法やヒントを教えてくださります。
    Azure PaaS チームでは、担当する製品数が非常に多いことに加え、製品のアップデートも多いため、チームで情報を共有し、助け合うことでチームでお客様の問題を解決していく文化が根付いています。 何か困ったことがあったときに相談すると、その場で解決策を教えていただけたことが何度もありました。

チームの方から、teams で頻繁にとりとめのないことをコメントすることで、誰でも気軽に発言しやすい環境を作っているというお話を伺い、今後、他の場面でもオンライン上で活動する場面で覚えておきたいと思いました。
テレワークでは雑談の機会は非常に少ないですが、健康で快適に働くためには重要な要素です。テレワークでのコミュニケーションを推進する仕組みが節々にあったため何度も助けられました。 工夫がなされたテレワークを体感できることももこのインターンシップの魅力の一つだと思います。

インターンシップで得られたもの

CSS の業務について知ることができた

インターンシップでの一番の目標は、 CSS の業務について理解したいということでした。実際にチームに配属され、ほかの社員との方と同じフローでお問い合わせ対応を行い、ミーティングに参加する過程で、チームの中で働くイメージが付き理解が深まったと感じています。サポートエンジニアの仕事では、問い合わせの内容によって扱う製品やその機能が変わります。 そのため、製品の多くの要素に触れることのできる点が特徴的で、とても魅力的だと感じました。

30 人以上の方と 1 on 1

テレワークであるため、チームの方と自分からコミュニケーションを取りにいかないと私の存在を知ってもらえないまま終わってしまうのではないかという懸念と、社員の方に一対一で好きなだけお話しを伺える機会はないだろうという思いからたくさんの方に 1 on 1 をお願いしました。
PaaSチームの方のほか、他チームのCSSの方や営業職の方、アジア太平洋地域のCSSのマネージャーの方など様々な立場の方とお話しすることができました。
自分の将来のキャリアについて考える際に参考にしたいお話や CSS のエンジニアとして働くことの魅力、業務に取り組む際のアドバイスなど多くのお話を聞くことができました。自分の将来を考えるうえでの新しい見方が増えたことで、今後が楽しみになりました。
私は話すのがあまり得意ではないと感じていましたが、毎日様々な方とお話をしたことは自信につながりました。 1 on 1 をお願いすることはハードルが高いと思われるかもしれませんが(わたしも思っていましたが)、マイクロソフトではそれがしやすい環境を作ってくださっているため、安心してお願いすることができました。今後ご参加される方はぜひいろいろな方に 1 on 1 を依頼されるとよいかと思います!

Azure に関する知識

インターン参加前に Azure を使った開発経験等はありませんでしたが、インターン中に Azure PaaS 製品についての知識をつけ、お客様からのお問い合わせに対応することができました。PaaS チームの担当製品は多岐にわたり、私が勉強できたのはほんの一部ですが、世界中の多くの開発者の方に利用されていて、これからどんどん進化していくであろう Azure の製品について勉強することの面白さを知りました。

オンラインでのコミュニケーション

今回のインターンシップを通じて、オンラインでコミュニケーションを行う際に気を付けたいことを数多く学びました。
CSSではメールや電話でお客様に対応を行うため、実際に会ってコミュニケーションを取るよりも気を使うべきことが増えます。問い合わせに対応したり、1 on 1 等で社員の方とお話ししたりする過程で、お客様の求めていることを読み取り的確な回答をするためには必要なことを学びました。

また、 PaaS チームでインターンをしてみて、テレワークをしやすくする空気作りがされていたり、コミュニケーションの機会が多くあることに驚きました。 テレワークを快適にするためには、チーム全員が発信しやすい仕組み・空気を作ることが必要です。私はインターンに参加するまでこのことに気が付いていなかったため、非常に勉強になりました。 また、自分から発信をすることも重要であると感じました。発信することは自分のためでもあり、他の方の発言のしやすさにも貢献することになります。

インターンに参加する方へアドバイス

参加して良かったと感じたことを話してきましたが、まだまだ足りなかったと思うこともあります。
私は、チームに対して影響を与えること、貢献することの難しさを常に感じていました。このインターンシップはやりたいことがあったら何でもできる貴重な機会ですが、やりたいことを見つけることは難しいと感じる人もいると思います。それでも、自分に貢献できることは無い、とかやりたいことがないと考えず、ちょっとでも興味があることはとにかく挑戦してみたり、自分にできることが何かを考え続けることが重要だと思います。

最後に

これらすべての経験を通じて、自分が将来どんな働き方をしたいかが少し明確になりました。今までは、この仕事かっこいい、楽しそうというようなふわっとしたイメージで将来について考えていました。しかし、インターンを通じて、 ○○ という技術については自分が一番詳しいと言えるようになりたい、チームから助けられるだけではなく貢献できるようになりたい、というどこに行っても自分の軸とすることができる目標を作ることができました。
現在も、インターンを進める中で不安やふがいなさを感じることはありますが、社員の方々にサポートしていただきながら毎日貴重な経験を詰むことができ、間違いなく参加して良かったということができます。
自分に自信がない方も、自分の力を試したい方も、ぜひ挑戦してみてほしいです。






2021 年 9 月 21 日時点の内容となります。
本記事の内容は予告なく変更される場合がございますので予めご了承ください。



更新日時: